「モルモットって、どんな性格の子が多いの?」これは、これからモルモットを飼おうと考えている人が最も気になることの一つかもしれません。穏やかで臆病、でも好奇心旺盛。そんな魅力的な性格を持つモルモットですが、実は性別や個体によっても少しずつ違いがあります。
モルモットの基本的な性格
モルモットは本来、捕食される側の草食動物であったため、穏やかでおとなしく、臆病で警戒心が強いのが基本の性格です。物音に敏感で、すぐに物陰に隠れようとするのは、その習性の名残です。
しかし、その一方で好奇心が非常に旺盛で、安全な場所だとわかると活発に探検を始めます。また、感情表現がとても豊かで、嬉しいとき、甘えたいとき、怒っているときなど、鳴き声や仕草で気持ちを伝えてくれます。
環境の変化に非常に敏感なため、飼い主は彼らがストレスなく平和で穏やかに暮らせるよう、常に心を配ってあげたいものです。
睡眠の習慣に見る警戒心と信頼の証
モルモットは野生時代、常に天敵から身を守る必要があったため、いつでも逃げられるようにほとんど熟睡しない習性があります。その名残で、ペットとなった今でも彼らの睡眠にはユニークな特徴が見られます。
- 目を開けたまま眠ることも
警戒している時や少し落ち着かない環境では、目を開けたまま、あるいは半分だけ閉じて浅い眠りを繰り返します。普段は瞬きをする子でも、警戒モードの時はじっと目を見開いていることが多く、これも彼らの用心深い性質の表れです。 - 飼い主に慣れると熟睡する姿も
しかし、家畜化され飼い主さんや住まいに慣れてくると、驚くほどリラックスして熟睡する姿を見せてくれるようになります。片足を投げ出して肉球が丸見えの状態で横たわったり、完全に目を閉じてぐっすり眠ったりするのは、その環境と飼い主を心から信頼している証拠です。 - 飼い主の生活リズムに適応
本来は夜行性に近い動物ですが、飼われているうちに飼い主の生活リズムを覚え、夕方から活発になり、夜に一緒に過ごすといった昼型の生活に順応してくれる子も多くいます。
些細な物音ですぐに起きてしまう繊細さはありますが、安心しきって眠る姿は、飼い主にとって何よりの癒やしとなるでしょう。
ちゃんと覚えている!名前と飼い主さんのこと
モルモットは賢く、自分の名前を覚えていると考えられています。部屋の中で遊んでいる時に名前を呼ぶと、顔をこちらに向けたり、トコトコと歩いて寄ってきたりすることがあります。もちろん個体差はありますが、愛情を込めて名前を呼び続けることで、特別な絆が生まれるはずです。
雌雄の性格傾向
一般的に、オスとメスでは以下のような性格の違いがあると言われています。
- オス: 比較的活発でやんちゃな子が多く、縄張り意識が強い傾向があります。甘えん坊で、飼い主によく懐きやすいと言われています。オス同士は序列争いで喧嘩をすることがあるため、単頭飼いに向いています。
- メス: オスに比べておっとりしていて、マイペースな子が多い傾向があります。クールに見えても、慣れるとしっかり甘えてくれます。他の個体とも比較的穏やかに過ごせるため、多頭飼いに適しているとされます。
大切なのは「個体差」と「慣れ方」
ただし、上記の性差はあくまで一般的な傾向です。実際には、オスのように活発なメスも、メスのようにおとなしいオスもたくさんいます。性格は性別よりも個体差の方が大きいと考えましょう。
また、モルモットがどれだけ懐いてくれるかは、生まれ持った性格だけでなく、飼い主さんの接し方や飼育環境に大きく左右されます。愛情を持って優しく接し、安心できる環境を提供することで、どんな性格の子でも少しずつ心を開き、信頼関係を築いてくれるはずです。
一人暮らし・子どもとの相性
モルモットは比較的静かで場所を取らないため、一人暮らしの方や集合住宅でも飼いやすいペットです。昼間は静かに過ごしていることが多く、飼い主の生活リズムにも順応してくれます。
また、穏やかな性格なので、動物との正しい接し方を教えれば、お子さんのいるご家庭でも良いパートナーになることができます。モルモットと触れ合うことは、子どもの情操教育にも良い影響を与えると言われています。
