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ケージ掃除と衛生管理|毎日掃除・週1大掃除・臭い対策

モルモットは体を清潔に保つきれい好きな動物ですが、体の大きさの割に排泄物が多いため、ケージ内は汚れやすい環境です。快適で健康な毎日を送るためには、飼い主さんによるケージの清掃と衛生管理が欠かせません。ここでは、毎日の簡単な掃除から定期的な大掃除まで、具体的な掃除の手順と、気になる臭いを抑えるためのポイントをご紹介します。

💡この記事でわかること
  • 「毎日の掃除」「週1回の大掃除」で、それぞれ何をすべきかが具体的な手順でわかる
  • 掃除が、フンや尿の状態から体調不良のサインを発見するための、絶好の健康チェックの機会であることが理解できる
  • 気になる臭いの本当の原因と、お酢や重曹を活用した効果的な臭い対策が学べる
  • 頑固な「尿石」を安全かつ簡単に落とすための、具体的な掃除のコツが手に入る
  • 掃除のしすぎが逆にストレスになる理由を理解し、モルモットが安心できる適切な衛生管理のバランスがわかる

掃除は大切な健康チェックの機会

毎日の掃除は、ただケージを綺麗にするだけの作業ではありません。排泄物の状態や食事の量を確認することで、言葉を話せないモルモットの体調変化にいち早く気づくことができます。

  • フンや尿の状態: 色、形、硬さ、量、臭いなどを観察しましょう。普段と違う場合は体調不良のサインかもしれません。
  • 食べ残しの量: いつも食べるものを残していないかチェックしましょう。食欲不振は病気の初期症状であることが多いです。
  • 【重要】異常を見つけたら: もし下痢や血尿、普段と全く違うフンなどを見つけたら、それらを捨てずにラップやビニール袋に採取し、モルモットと一緒に動物病院へ持って行きましょう。診断の重要な手がかりになります。
目次

掃除の頻度

  • 毎日の掃除(1日1~2回): 糞や尿で汚れた床材、食べ残しの餌の処理。給水ボトルの水の交換。
  • 週1回の大掃除: ケージ全体を丸洗いし、床材をすべて新しいものに交換する。

【ポイント】掃除の加減について
モルモットはきれい好きで、湿ったり汚れたりした場所を嫌います。しかしその一方で、自分の臭いがする場所に安心感を覚える習性もあります。掃除をしすぎて完全に無臭にしてしまうと、逆に不安になってしまうことがあるため、過度な消臭は避けましょう。

毎日の掃除の手順

  1. フンや濡れた床材、食べ残した野菜などを取り除く。
  2. 給水ボトルの水を新鮮なものに交換する。このとき、飲み口に食べカスが詰まっていないかチェックし、汚れていれば洗い流す。詳しくは『水の与え方ガイド』へ
  3. 汚れた餌入れを拭き取るか、洗浄する。

週1回の大掃除の手順の

  1. モルモットを安全な場所(サークルやキャリーケースなど)に移動させる。
  2. ケージ内のハウスや餌入れ、給水ボトル、すのこなどをすべて取り出す。
  3. 古い床材をすべて捨てる。
  4. ケージ本体、すのこ、小物類を水またはぬるま湯で洗い流す。ペットに安全な洗剤や、お酢を薄めた水を使うと殺菌・消臭効果があります。
  5. 洗い終わったら、タオルで水気をしっかり拭き取り、天日干しなどで完全に乾燥させる。殺菌効果も期待できます。
  6. 新しい床材を敷き、きれいになった小物をレイアウトして完了。

【応用編】頑固な「尿石」の落とし方
ケージのトレイやすのこにこびり付く白く硬い汚れは「尿石」です。これは水洗いだけではなかなか落ちません。その場合は「お酢」を使いましょう。
キッチンペーパーにお酢をたっぷりと含ませ、尿石が気になる部分に貼り付けて30分~1時間ほど放置します。汚れがふやけたところを、たわしやブラシでこすると綺麗に落とすことができます。

気になる臭いとその対策

臭いの原因は?

モルモットの臭いが気になる場合、その原因を理解することが対策の第一歩です。

  • 体臭はほとんどない: モルモット自体の体臭は少なく、健康な状態であれば気になることはほとんどありません。(発情期のオスは特有の匂いを出すことがあります)
  • 主な原因は排泄物: 臭いの主な原因は、おしっこです。特にお尻のあたりにある皮脂腺からの分泌物が尿と混ざることで、時間が経つとアンモニア臭が発生しやすくなります。特に湿度が高い梅雨~夏場は臭いが出やすくなります。

具体的な臭い対策のアイデア

  • こまめな掃除が基本: 臭いの元となる汚れた床材を毎日取り除くことが、最も効果的です。
  • お酢での洗浄: 大掃除の際にお酢を使うことで、殺菌と消臭の両方の効果が期待できます。
  • 市販の消臭グッズを活用: ペットに安全な小動物用の消臭スプレーや、ケージに入れるタイプの消臭グッズを利用するのも良いでしょう。
  • お尻周りのケア: 特にオスのモルモットはお尻周りの臭腺(皮脂腺)からの分泌物が多くなりがちです。汚れや臭いが気になる場合は、小動物用の安全なウェットティッシュなどで優しく拭いてあげましょう。
  • 床材の工夫:
    • 吸水・消臭効果のあるペットシーツをすのこの下に敷く。
    • ウッドチップ(床材)に、ミントなどのハーブが入った消臭効果のある製品を選ぶ。
    • おしっこをしやすい隅などに、重曹を少量撒いておく(床材の下)。

こまめな掃除で排泄物を取り除くことが、最も効果的な臭い対策と言えます。

除菌・消臭剤の選び方
市販の消臭剤を使う場合は、化学物質がモルモットの健康に影響を与えないよう、必ず「小動物専用」で安全な成分のものを選びましょう。

掃除のしすぎに注意
完全に無臭にしてしまうと、モルモットは自分の匂いがなくなり逆に不安になってしまうことがあります。掃除は大切ですが、過度な消臭は避け、適度な頻度で行いましょう。

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