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モルモットの飼育方法-複数飼育のやりかた

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モルモットの縄張り 

原種は野生下では群れをなして生活しているので複数飼育は容易な動物です。しかしながら、ペットとして飼い主の管理下で飼育をする場合は野生とは異なるコントロールが必要です。

縄張り

個々の個体により強弱はあるものの、モルモットには縄張りを持つ習性があります。これをモルモットのパーソナルスペースと呼ぶかは定かではありませんが、野生で群れをなす場合は比較的スペースの制限がなく、個々の個体が住み分けるスペースを確保しやすい環境です。

ペットとして人間の管理下で飼育する場合は野生環境のようにモルが要求するスペースを満たすのは困難(ほぼムリ)なので、限られた広さの中でモル同士がストレスを感じなく上下関係を維持できるようにする工夫が必要です。

なお、モルモットは縄張りを意識して部屋の中で放し飼いの時などは歩きながらあちこちにマーキングをします。

上下関係

野生のモルは群れをなして生活していますが、そこには明確な上下関係があります。そして上下関係の優劣を決めるための喧嘩や小競り合いは絶えません。しょっちゅう喧嘩をして怪我をしたり血を流しています。

傾向としてはオス同士の喧嘩が多いですが、メスや親子も喧嘩をする場合があります。特に、交尾を経験したオスはよく喧嘩をすると見受けられます。

喧嘩をするときは攻撃レベルも段階があり、初期段階では唸って威嚇したり、相手のお尻をぐいぐい押したり、追い回したり、上にのったりします。 段階が進むと、歯ぎしりをしたり、口を大きく開けて歯を見せたり、前足をあげて後ろ足を踏ん張り攻撃の意志を見せます。 最終段階は噛みついたり相手を傷つけて血みどろになる場合もあります。

同居と別居 

モルモットには縄張りと上下関係があることを理解した上で複数をケージに入れるか単独で別のケージに分けるか判断してください。

同じケージに入れられるかは以下の観点が考えられます。
※いずれの場合に於いても、絶対ではありませんので飼い主さんがそれぞれの仔をよく観察して対処してください。

  • 同じ体力、同じくらいの体格、月齢が近い場合は同居が容易と思われます。
  • 上下関係があるので、仲良く見えてもエサを平等に食べているか、水を飲んでいるか、ウンチの状態や体のチェックをして対処してください。
  • 本能的に上下関係を決めるため喧嘩を仕掛けられたモルが避難したり逃げられるスペースを用意してください。この場合は喧嘩をしたり力の差が見られたらケージを分けてください。
  • 耳を囓ったり毛を囓る、脱毛がみられる、弱いモルがストレスを感じている場合もケージを分けましょう。
  • 同じケージに複数のモルがいると、病気が移りやすいので健康のチェックは念入りにしましょう。
  • 下痢など病気の痕跡が見つかった場合に、どの仔が病気なのかを特定するのは難しいです。

注意

モルモットはつがいで飼うことも、一頭のオスと複数のメスをハーレムのように飼うことが可能です。

※複数のメスモルと一緒にオスを2頭入れるのは禁忌と言って強く避けなければなりません。

繁殖させたくない場合

オスとメスを別のケージに分けます。また、部屋に出して運動するときも一緒に出すと交尾をする可能性があるので、別々にタイミングをずらします。

オス同士、メス同士

メス同士を生まれたときから一緒に飼うと一般的には仲良くなる事が多いです。例外もありますのでよく観察して相性が悪い場合はケージを分けましょう。

オス同士は生まれたときから一緒に飼うと仲良くなる場合もあります。メスよりと比べると仲が悪く喧嘩をする仔が多い傾向だと見受けられます。また、メスに接したことがあるモルとの同居は難しいと考えてください。よく観察して相性が悪い場合はケージを分けましょう。

親子

メス同士の親子であれば、子供の月齢が少ない時は面倒を見たり仲良くします。しかしながら、お母さんモルが子供を突いたり追い払うようになったらケージを分ける必要があります。

後から新しいモルをお迎えするときは多頭飼:2匹目を増やすを参考にしてください。

また、後からお迎えすモルが幼モルの場合は家族に迎えよう:迎えた後の接し方も参考にしてください。

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